VRと建築:今年のAR動向

こんにちは、スタッフのsugiです。

昨年はポケモンGOで盛り上がりましたが、2017年は本格的なARが一般消費者の手元に届く年になりそうです。

『Pokémon GO』公式サイト

『Pokémon GO』は、位置情報を活用することにより、現実世界そのものを舞台として、ポケモンを捕まえたり、交換したり、バトルしたりするといった体験をすることのできるゲーム!

VR同様、その質は「まだまだこれから」というものでしょうが、VRより「リアリティ」があり、デバイス次第では「敷居が低い」ものとして、裾野が広がるのではないかと期待しています。

ARで出てくるサービス

建築関連では、インテリアコーディネートやリフォーム、リノベーションなどの一般消費者向けのものが目立ってスマートフォンアプリとして出てくると思います(既にいろいろあるのですが、一般化すると思います)。

IKEAのAR機能搭載アプリ、デザイン一新! 約230点の家具をバーチャルコーディネート | RBB TODAY

北欧発の家具メーカー「IKEA」の2017年度の電子カタログでは、スマートフォンのAR(拡張現実)機能を使ったサービスにより、あたかもそこに家具があるような映像を視聴できるようになっている。

Roomle floorplanner – 住まいやオフィスを3Dでを App Store で

「Roomle floorplanner – 住まいやオフィスを3Dで」のレビューをチェック、カスタマー評価を比較、スクリーンショットを確認、詳細情報を入手。Roomle floorplanner – 住まいやオフィスを3Dでをダウンロードして iPhone、iPad、iPod touch で利用。

サービス提供側としては、実際に売っている家具や壁紙などの素材をデジタル化して、いかに素早くフォトリアルの質で消費者の手元に届けられるかが鍵です。

素材部分では、V-RayのVRscansなんかもありますね。

VRscans | 現物を光学的にスキャンし、忠実に再現するマテリアル / OakCorp.

VRScansライブラリーには、自動車の塗装、布地、革、木材、プラスチック、金属等、現時点で既に400以上の厳選されたプレメイドのスキャンマテリアルが揃っており、ライブラリーはChaosGroupにより常に拡張され続けています。なおVRScanプラグインの評価版をリクエストする事で30日間無償でアクセスする事ができます。VRScanプラグインのライセンスを購入された方にはライブラリーを無制限…

しかも、このARサービス自体でお金を取るのではなく、その先のECやデザインコンサルティングでお金を取るビジネスモデルが主流になるでしょう。

つまり現時点では100%フルCGレンダリングができているIKEAが最強ですね。

What Everybody Ought to Know About the Ikea Catalogue.

It’s full of 3d renderings! Have a look at the catalogue… can you pick which ones are real and which are 3d renderings? No? You’re not the only one. The art of 3d visualisation is continually evolving and progressing and has reached a point where high end computer generated imagery cannot be picked from real life photography.

Over the years ikea have acquired a really talented group of 3d artists with an equally impressive render farm.

年単位の長期戦略があって実現した現在です。

日本のニトリなども同じ未来を見据えて頑張っていると思うのですが、販売品のフル3Dモデル化というスタート地点から、相当差がついているのではないでしょうか。苦戦必至かもですね。

記事にもありますが、今までいなかったであろう優秀な3D化チーム(撮影/3Dスキャン、モデリング、マテリアル作成、レンダリング)も必要ですし…。

というわけでARはVRと趣向が違い、PCよりもモバイル、ゲームより非ゲームが注目なので、まずは開発者用のSDKとプラットフォーム(配信&課金)がどれぐらい整備されるかが重要です。

(悲しいことに、中小のデベロッパーが専門ソフトを作ってそれで利益をあげようとしても、一部の法人でしか使われずにひっそりと終わりがちなので…。)

その点でスマートフォンプラットフォームのAppleとGoogleに注目です。

(逆に、パワーに物を言わせたあえてニッチで高機能な専門サービスを出すならMicrosoftと大手法人のようです。)

Apple

今年はiPhone 8が出ることが確実視されています。

今年発売のiPhone8はどうなる?これまでの噂をまとめてみた

今年で発売10周年を迎えるiPhoneは、デザインが大幅刷新された特別なモデルとなるという説を始め、さまざまな情報が飛び交っています。これまで浮上した主な噂をまとめてみました。 iPhone7s/7s Pl […]

久しぶりに大きめのハード革新をおこなって、スマホ進化に色濃い閉塞感の打破を狙ってくるようです。廉価版を別にラインナップすることで、値段も1000ドル超えの噂で手が出にくいのが難点ですね。

そして果たして「お値段以上」になれるのか、いよいよARにも似たような時期で参入してきそうです。

AppleのクックCEO、「AR(拡張現実)はiPhoneのシリコンのようなもの」

Appleのティム・クックCEOが訪問先の英国でのインタビューで、AR(拡張現実)はiPhoneと同等の”ビッグアイデア”であり、将来ARを搭載したハードウェアがスマートフォンのように主流になると語った。

VRとは事情が違うかもしれませんが、VRはUIが普及の大きな障壁になっているだけに、Appleが良UIのARデバイスを出してくれることを祈っています。

VRの場合、以下の点をまだ課題に感じています。

ハード面のUI

  • ヘッドマウントディスプレイ(HMD)はゴツすぎて常時つけられるものではない
  • 没入感ファーストなので、カジュアルな付け外しが面倒
  • 近視・遠視・乱視への対応がまだまだで、メガネにはハードルが高い
  • 位置トラッキングをするには、今のところはまだ有線で取り回しが面倒

ソフト面のUI

  • まだまだリアルのキーボードとマウスのほうが操作しやすい
  • リアルの手や指のように使えるデバイスがないので、結局UI内でポインティングデバイスを使うことになり、細かい作業をするのが疲れる(いずれAmazon Echoのような音声入力UIが組み込まれるはずだが、全解決にはならない)
  • 同じVR空間内を他人とリアルタイムで共有するのができない(PC画面へのモニタリングではなく、VR空間内に複数人のプレイヤーを配置して、HMDをつけた状態で共有できないと、法人での会議などには導入できない)

まあ、Appleはウェアラブル分野におけるApple Watchの苦い経験があるので、ARもそもそものポテンシャルとしては厳しいかもしれませんが、業界の発展のために期待です。

Tango (Google)

以前の記事(VRと建築(4):VRがゴールではない)にも触れましたが、Andoroidでハード&ソフトの両面で基準を設けて対応してくるということで注目です。

Tango

See more of your world.

中身については、AndroidだからiOSと違う形のARが出てくるかといえば、そうは思わないので、AppleもGoogleも互いに切磋琢磨してほしいなと(上から目線で)思います。

個人的には今年出るVR/AR両対応の端末ZenFone ARを狙っているのですが、iPhone 8と両方は金銭的に無理ですね…。

ZenFone AR (ZS571KL) | Phones | ASUS USA

ZenFone AR is the world’s first smartphone with Tango and Daydream by Google. Tango is an exciting new augmented reality (AR) technology that changes the way you interact with the world and expands your vision. And with Daydream, you can experience high-quality, immersive virtual reality (VR) with your phone.

HoloLens (Microsoft)

ARではスタートが早かったHoloLensです。

スマートフォン前提、個人利用前提ではないがゆえに、ARが作る先進的な未来をリードしているハードがHoloLensだと思います。

Microsoft HoloLens

Transform your world with holograms. Microsoft HoloLens brings high-definition holograms to life in your world.

レイスリーでは入手していませんが、建築関係で入手してアレコレされているところはどれくらいあるのでしょうか?

一般発売は2019年という噂が最近あり、開発者版は50万円超という、ワイルドな価格設定になっています。

アップルのAR警戒せず?–マイクロソフトの次期「HoloLens」は2年後か

Microsoftは、2017年前半の発売が見込まれていた「HoloLens」ヘッドセットのバージョン2のリリースを中止し、バージョン3を2019年に発売する決定を下した可能性がある。  この決定は、 Thurrott.comのBrad Sams氏が米国時間2月19日に報じた ものだ。同氏は複数の情報筋の話として、次期HoloLensのリリースは2年後の2019年になると伝えている。 …

Microsoftの体力を考えれば、もっと安くして、赤字前提で中小デベロッパーに普及させられると思うのですが、あえてハードルを高くし、本気の法人にまず使わせたい意図を感じます。

マイクロソフトHoloLens、全世界への出荷台数は”数千台”か | Mogura VR

マイクロソフトのMRデバイスHoloLensの出荷台数は数千台となる見込みです。HoloLensはアメリカ、カナダへは2016年3月末より出荷を開始したのち、ヨーロッパ等でも販売、日本では2017年1月から出荷が始まったばかりです。 …

ボルボがVRよりARを選んだ理由–「HoloLens」で進化する自動車開発

自動車は仮想技術を利用して設計されることが増えており、そのプロセスでシミュレーションの果たす役割も大きくなっている。したがって、そうした設計プロセスの早い段階でデジタルモデルやデータをより効率的に扱う手段として、エンジニアが仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を検討するようになったのは至極当然のことだ。自動車メーカーとして初めてMicrosoftのARヘッドセット「HoloLens」を自社のエ…

映像で見る限り、スゴイ感が満載です。問題は、やはり試験的に導入して試行錯誤できるだけの組織でないと、今は到底真価を検証できない点です。

レイスリーでも随時動向をチェックはしますが、導入は…余裕が出たら、というところでしょうか。