VRと建築(5):建築パースとVR

こんにちは、スタッフのsugiです。

VRについて整理してみたところで、改めてレイスリーが制作している建築パースとの関わりについて考えてみます。

(あくまで個人の見解です。)

コミュニケーション手段としてのパース

建築パースが設計と施主の間をつなぐものだとすれば、VRは静止画 or 動画 or VR(+AR/MR)という形で、適材適所のフォーマットのひとつにラインナップされるものと捉えています。

設計者と施主との間には、どうしても知識や経験の差が大きく、間をつなぐコミュニケーション手段として主に視覚化されたものが必要となります。

VRが適したコミュニケーションの場であれば使われるべきでしょう。

デザインドリブン

技術が発展した先の究極は、施主=設計者になることです。施主が設計者と同じ人格になり、コミュニケーションする必要すらない状態です。

しかし、他の業界を見ても、すべての人が同じ技術を有する完全にフラット化した世界にはなっておらず、ソフトを使いこなすいわゆるセミプロ的な技術を持った人が台頭してきているというレベルです。

おそらく建築も同様で、ある程度の「民主化」は進むでしょうが、それは例えばデザインドリブンで設計もできるようになるとか、有名な建築家の○○風の建築物が作りやすくなるとか、そういう未来だと考えます。

アート寄りの世界では、有機的だったりアルゴリズミックに構築してVRで空間を体験させることを完成物とするものが広がり、デジタル内で完結できるため、非専門家の参入が増えるでしょう。

しかし、現実の建築物として人もお金も資材も工法も法律の規制もすべて考慮して作る上では、デザインベースで考えやすくなる、という変化かなと思います。

West Coast architecture firms are a hotbed for virtual reality applications

Though digital modeling and documentation tools have been an integral part of architectural practice for decades, until recently, visualization tools hewed closely to traditional elements of two-dimensional representation. Several firms and independent practitioners, however, are striving to adopt virtual reality (VR) as a design tool.

オープンソース化

すでに家具など3Dオブジェクトの共有(だいたいは有料)は広く行われていますが、今後はデザイン目線の設計自体が共有されていくかもしれません。

特定の建築家固有の「印」「名刺代わり」のようなデザインが簡単に流通するかもしれません(当然著作権の問題も出てきます)。

気に入った建築物の間取りや外観をQRコードで入手して、手元でカスタマイズできるかもしれません(プライバシーの問題も出てきます)。

そして、それらデジタル化されたデザイン(モデル)がオープンソースとして公開され、メンテナンスされていくかもしれません。結果としてのポリゴンではなく、構造ロジック=アルゴリズミックな状態で配布されれば、よりソースコードに近い形での共有となります。

プロダクトレベルでは既に3Dプリンティングによりこの流れが起こりつつありますが、いずれ建築物でも似たようなアプローチが出てこないとは言えないと思います。

3Dプリントのための無料STLファイルを公開するサイト10

数は少ないですが、id.artsもページ(https://www.thingiverse.com/ 2008年に立ち上がった『Thingiverse』は、2015年後半に100万アップロード&200万ダウンロードを突破した、MakerBotが運営する世界最大の3Dプリントコミュニテイサイトです。 こちら )を開設し、無償データを公開ております。 …

そうすると、セミプロ化した施主が設計まで踏み込んでくるかもしれません。

(もっといえば、音楽や絵画同様、機械学習の手助けにより、過去の偉大な先人風のデザインをAIが自動で作るかもしれません。)

VRに期待される役割

総じて考えると、設計者の一方通行的な意図を実現する形から、施主側の直感的な要求を実現する双方向的な形に重点が移っていくことになりそうです。

今でも理論的には、その要求を汲み取って反映することは可能ですが、言語化もしづらいコミュニケーションでは難しいでしょう。

そこにVR(とAR/MR)が何をできるかです。

第1段階:より情報量が大きいフォーマットとしてのVR

静止画より動画、動画よりVR(空間)という意味での情報量です。

今は黎明期でまだワークフローにも品質にも課題がありますが、V-Rayもこの分野に入ってきているので、クオリティの問題はいずれ解決されそうです。

ただ、今後のハードの発展次第になるので、このフォーマットでの建築パースがいつもベストとは限らないでしょう。

第2段階:編集可能なフォーマットとしてのVR

施主側も直感的に編集可能で、それが即時に反映されるような状態です。

とはいえ、専門家ではない施主がなんでも編集できてしまうのは良くないので、カスタマイズ可能な箇所が決まっていたり、○○風・□□風などの選択肢から雰囲気を選べるなどの工夫が必要になってきそうです。

つまり、ハードの問題だけでなく、専用の使いやすいソフトやサービスの出現が待たれる状況です。

今やるべきこと

結局あまりに壮大で、あまりに未発展で、あまりに進化の速度が速いので、今何をすればいいのかわからないのがVRです。

VRのイメージはもはや宇宙

あえて一般普及を待つのもひとつのやり方だとは思います。

ただ、昨今の技術は、理論上は多くの人に開かれていても、実質使いこなせる人が限られているものが多いように見受けられます。

なのでVRについても「普及」はいつまでたってもやってこなくて、使える人・組織は使える、使えない人・組織は使えないという状態が常態化する気がしています。

レイスリーではVRの可能性を信じて試行錯誤を続けていきます。

前回:VRと建築(4):VRがゴールではない

VRと建築(4):VRがゴールではない

こんにちは、スタッフのsugiです。

VRをある程度触って思うのは、VRはあくまでデジタルフォーマットのひとつに過ぎない、という点です。

人類の究極の発展先にVRがある、すなわち現実世界が仮想世界で代替可能になる状況はいずれ可能でしょうが、さしあたっての未来では、VRが唯一の解ではないということです。

特に、ヘッドマウントディスプレイというUIが厄介で、普及の壁です。

また、VRが「没入感」を必須とするため、高い描画処理を常に必要とするのも、高スペックPC(およびPCとの有線接続)が前提となり、壁です。

ここ10年ほどで、人々が据え置きPCやキーボードやマウスから離れ、モバイル端末やIoTや音声UIが台頭してきた流れを考えると、大掛かりな装置を新たに必要とする手段は普及が難しいと思います。

モバイル+Webでのカジュアル化

将来的には、インターネットの高速化に伴い、主要部分はサーバーでリアルタイムレンダリングしたものをモバイル端末で表示する形が一般になるのではないかと予想しています。

(量子コンピュータぐらいの革新がない限り、クライアント側での処理=ハードの高性能化では追いつかない気がします。)

もうすぐブラウザの正式版に乗りそうですが、WebVRがいずれ普及すると思うので、VRのモバイル化の流れ+ゲームを中心としたカジュアルなコンテンツ、という方向で少しずつ地道に拡大すると思います。

JSだけでVRできる!『WebVR』ことはじめ

今年はVR元年と呼ばれています。 実は過去にも何度かVR元年と呼ばれ、VRが来る、と言われていた年があります。 ですが、今年はいよいよそれが本格的になりそうな状況になってきました。 そこで今回は、「今

視覚・聴覚だけでなく触覚などまで含めた高度なVRは、据え置きゲームをのぞけば、いわゆるゲームセンターやイベント会場など一部の特別な場所で体験するような形になる気がします。

KAT WALK – A NEW VR OMNI-DIRECTIONAL TREADMILL.

KATVR is raising funds for KAT WALK – A NEW VR OMNI-DIRECTIONAL TREADMILL. on Kickstarter! Walk into the virtual worlds! No more constraints for your VR experience!

建築は、使いみち次第ですが後者のコアな形が多そうです。

前者のようなカジュアル型だと、内見の例がすでにありますね。

日本財託 法人営業部 サンプル物件 問い合わせ先 0120-504-500 – Nihon Zaitaku の3D Stylee(スリーディースタイリー)で制作された360度全天球写真VRコンテンツ

360度全天球写真などを使ったウェブで再生できるVRコンテンツです。 1階バルコニー, トイレ, 洗面所, 廊下, 2階廊下, 2階バルコニー, 2階洋室A, 2階洋室B, キッチン, ダイニングを見ることができます。

VRよりも

一般人として使う側からすると、ARやMRの方がずっと使いやすいです。

せいぜいがメガネ程度のデバイスか、モバイルプロジェクタで、現実世界に身を置きつつアナログに近い感覚で仮想世界と関係していく方が「自然」です。

建築分野だと、図面にスマートフォンをかざすと3Dで完成予想データが見えるというのはよく目にするデモです。

VRは現実世界を置き換える究極の未来であり、その分、今すぐ色々なことができるものではなさそうです。

↓このデモがARでできるとすごそうです。

いずれくる本格的なARの一歩としては、GoogleのTango Projectに期待しています。既に対応端末も出ています。レイスリーでも、Zenfone ARの登場を待って検証をはじめていこうかと検討中です。

Tango

See more of your world.

ZenFone AR (ZS571KL) | Phones | ASUS USA

ZenFone AR is the world’s first smartphone with Tango and Daydream by Google. Tango is an exciting new augmented reality (AR) technology that changes the way you interact with the world and expands your vision. And with Daydream, you can experience high-quality, immersive virtual reality (VR) with your phone.

前回:VRと建築(3):VR内のインタラクション

次回:VRと建築(5):建築パースとVR

VRと建築【機能検証】:Gear VRデビュー

こんにちは、スタッフのsugiです。

昨日ようやくGear VRを手に入れました。

個人的に気になっていたので、年初に端末(Galaxy S7 edge)は既に手に入れていました。

あとはDoCoMoのキャンペーン(期間終了)でタダでGear VRが手に入るのをずっと待っていたのですが、一月近くたってもまだ届かないので、購入に至った次第です(仕事用として)。

そんなわけで、Gear VRでV-Rayから書き出した画像を見る方法をメモしておきます。

V-Rayから書き出した画像のタイプ

一つ前の投稿(VRと建築【機能検証】:HTC Viveで360°パノラマ画像?)で、画像タイプについて悩んでいたのですが、検索を重ねるうちにようやくわかってきました。

V-Rayから6×1 Cubeカメラで書き出した画像は、用語で言うと「stereo cube map」「stereoscopic cube map」が一般的なようです。日本語だと何かはまだアタリをつけられていません。

ステレオ用含めて12個の1536px*1536pxの画像が横に並ぶので、下記の「equirectangular」に対して「strip」という表現もよく見ます。

VRay 6×1 Cube – Garden Gnome Software

Is there a way to bring in an image rendered with VRay in 3DS Max using the Cube 6×1 camera? That setting creates the image in a horizontal strip, but when I import it into Pano2VR, it seems to convert it to its cube faces that is a cross shape.

一方、パノラマ的な画像は「equirectangular」(正距円筒図法)だったり「360 degree panorama images」的な表現が多いようです。

Gear VRでプリインストールされるSamsung Galleryで対応しているのはこのタイプでした。

Samsung Gallery

Samsung Gallery will allow you to view images and watch video files stored on your phone. It supports 2D and 3D video, 3D spacial sound, subtitles, and photo galleries. [Ver.

ただしパノラマ画像の種類は厳密にはたくさんあるようで、VR用には正確にはどれなのかはケースバイケースかもしれません。

パノラマ投影法(projection)を学ぶ – 360°VRパノラマ

(null)


Gear VRでプリインストールされるSamsung VRではかなりの数のフォーマットに対応していたので、それだけまだ統一がされていない状況かもしれません。(しかしなぜか今回使う種類には対応していなかった…)

Samsung VR

Samsung VR is your go-to app for the very best in 360° video – delivering you FRESH content daily and providing access to one of the largest high-quality libraries in the world.

ざっくりいえば、上記2種類があり、それらを変換するものとしてPano2VRがよく挙げられていました。

Pano2VR

This is a bug fix release for Pano2VR 5.0: Fix for Android/Firefox roll bug in cardboard Fix for iframe flickering in iOS 10 Added Portuguese (Brazil) disabled file size for all tiles Added p2q_embed_object.js back for QTVR export!

こんな具合です。V-Rayから書き出して以下のアプリで見る場合は、変換は不要です。

Gear VRで見る

結論は簡単です。ネットで色々書かれているとおりです。Oculus 360 Photosで開くだけです。

Oculus 360 Photos

Take a virtual reality tour of breathtaking landscapes, ancient landmarks, dazzling cityscapes, and more.

このアプリが端末のローカルにアクセスする場所として、

PC\Galaxy S7 edge\Phone\Oculus\360Photos

のように、「Oculus」直下に「360Photos」ディレクトリを作成し、そこに画像を格納しておけば、アプリから見えます。

しかしここに至るまでに無駄に苦労しました…。

  • ネットを調べるとOculus 360 PhotosがGear VRにプリインストールされているかのような表現が散見されて、一方で自分の手元にはない
  • Gear VR上でアプリを検索する方法がわからず、かといって一個一個見ていくのが疲れる
  • ネットで調べると、先にOculus Rift用の同名アプリがヒットして、Gear VR用がないかのように(一瞬)見えてしまう

結果、VRモードではなく、端末から普通のアプリ同様にOculusアプリを起動し、そこで地道に探す(文字で検索はまだわからない…)という方法で無事見つけられました。もっと早く気づきたかった…。

途中、Gear VRモードからCardboardモードに切り替えるアプリから見たりして調子が悪くなったので、Android端末を初期化してもう一度Gear VRに接続しなおしたのですが、そのときはプリインストールされているアプリが少なくなっていました。プリインストールアプリについてはどうなっているのか謎です。

Gear VRのアプリストアは、UIだけでなくアプリ内容を見ても、「作ってみた」的なものが多く、まだまだこれからなんだなという印象です。

とはいえスマートフォンアプリが数年で「作ってみた」レベルからPCを超えるコンテンツになったことを思うと、当時のiPhoneのような起爆剤があれば、あっという間に進化しそうです。

HTC Viveとの見え方比較

Vive側は、VRto.meにアップロードしたものをFirefoxのNightly経由で見たものになります。

見る画像は同じ画像を使って、1536px*18432pxです。

ただし、自分が目が悪いので、HTC ViveはメガネONで見て、Gear VRは裸眼でピント調節して見て、という条件の違いがあります。

  • HTC Vive
    • 解像度:(標準のまま)片目1080px*1200px
    • FOV:110°
    • リフレッシュレート:90Hz
  • Gear VR
    • 解像度:片目1280px*1440px
    • FOV:96°
    • リフレッシュレート:60Hz/75Hz

スペック的には上記のような違いでしたが、感覚だと

  • 視野角の違いは比べればやや気になる
  • 首を振ったときの追従性はViveの方がいい(Gear VRでブンブン頭を振るのはやめたほうがいい)

ぐらいの違い(=快適性の違い)で、建築パースという観点から言えば同等の見え方に思えました。

Gear VR側は使用する端末によって違うかもしれません。

カテゴリー: VR

VRと建築【機能検証】:HTC Viveで360°パノラマ画像?

こんにちは、スタッフのsugiです。

VRで一番お手軽な体験は、360°パノラマ(+上下方向)の画像を見ることです。

その場合、モバイルVR(スマートフォン+専用ゴーグル)を使って見るのが一般的だと思います。

百聞は一見にしかずですが、ゴーグルにより視野がすべてハックされて、頭の動きに合わせてスマートフォンに表示されたステレオ画像が動くので、あたかもその場にいるかのような錯覚を覚えるという「没入感」が味わえます。

いくつか規格があれど、対応アプリや対応Webコンテンツなどでお手軽に見られます。

Gear VR

Google Cardboard

  • Googleが提唱したモバイルVR用の規格
  • 規格に準じたハード(ゴーグル)と、対応アプリの組み合わせで楽しむ
  • ハードはダンボールでの組み立てもあれば、完成品もあり、さまざま
  • Amazonで売っているVRゴーグルは基本対応している(と思われる)ので、手持ちのスマートフォンでVRを一番簡単&安価に体験してみるならこの方法

Google Cardboard – Google VR

ビューアを組み立てて中を覗けば、そこはもう Cardboard の世界です。誰でも作れる簡単なビューアで、VR(バーチャル リアリティ)体験を始めましょう。完成品を購入することもできます。さまざまなアプリを新しい感覚でお楽しみください。ビューアの種類も豊富に揃っていますので、お気に入りがきっと見つかります。

Daydream

  • 今後広まっていくかもしれない、Googleが提唱したモバイルVR用の規格
  • 主にゴーグルの話だったCardboardと異なり、Android共通でVR対応していくためのOSレベルのもの
  • 対応端末はまだ少なく、専用ヘッドセットも必要(日本はまだ。たぶん北米中心のアーリーアダプター向けのマーケティング段階。)
  • いずれAppleが何らかの形でVR対応してきた場合、Android陣営のVR規格として盛り上がる可能性がある
  • 逆に、Googleのいくつかの試み同様、盛り上がらずにひっそり終わる可能性も大いにある(後に振り返って、モバイルVRが広く流通するには早すぎた、と評価されるかもしれない)

Daydream

Daydream takes you on incredible adventures in virtual reality. Get ready to immerse yourself in all the things you love.

HTC Viveでは360°パノラマ画像が見られないの??

これが本題なのですが、モバイルVRより高性能なHTC Viveで360°パノラマ画像を見る方法はないものか?と試行錯誤をしました。

手元に3D CGのモデルがあれば、それをVRで見てみたくなるものです。特に屋内など、自分の周囲をモデルが取り囲むようなもの。

今はモデリングソフトないしレンダラーからパノラマ画像を書き出すのができるようになってきているので、見てみたいですね?でもそのときにHTC Viveしかなかったとしたら…(なかなかそんなシチュエーションはないかもしれませんが)。

結論から言うとViveでも見られたので、後述でまとめてあります。が、けっこう面倒です。

まあ本来、HTC Viveは位置トラッキングを特徴としているので、動くことを前提としていない画像を見るのは邪道な使い方かもしれませんが、とにかく、ひとひねりしないと見られないのかも??というのが現状認識です。

VR向けの360°パノラマ画像の規格?

まずこれがイマイチわかっていません。整理してみます。

(追記:ある程度わかってきました。VRと建築【機能検証】:Gear VRデビュー

画像タイプその1(全天球型)

  • 上下+横4方向の計6面をずらっと横に並べたフォーマット(視差用にさらに+6面のバージョンのほうが通常かも)
  • ビューア側でそれを貼り合わせて全天球のように見せる
  • 360°という2次元を超えているので、何か専用のネーミングがありそうだがまだ知らない
  • 首を横に振ったときだけでなく、上を見ても下を見ても、きちんと表示される
  • VR用の画像をシェアできるサービスで使えるのは基本的にこのタイプ(知る限りは)

たとえばV-Rayにはこのタイプ用のカメラ設定があります。(これ以外にも設定がいくつか必要です。いずれ投稿予定。)

画像タイプその2(ステレオ型)

  • JPEGのステレオ規格
  • 試したことはないが、要は両眼の視差を利用しているので、基本は「360°」「パノラマ」ではなく、あくまで目の前の画像が立体的に見えるだけだと思われる
  • ヘッドトラッキングを切った状態で、VRゴーグルで全画面表示していれば、多少それっぽく見える?(とはいえヘッドトラッキングがOFFであればVRとは言い難い)
  • 画像タイプその1=全天球型の合計12面バージョンは、このステレオ型を組み合わせたものと言えそう

画像タイプその3(パノラマ型)

  • スマートフォンのカメラで撮れるもの、もしくはCardboardカメラアプリでもVR用に撮れる(両者は画像上は同じものっぽい)
  • 上下の概念はなく、横にずーっとつながって見える
  • 画像の見た目で言えば、これがいわゆる360°パノラマ画像
  • 少なくともCardboardカメラの画像はVR対応(専用ビューアが必要)している

 

Cardboard カメラ – Google Play の Android アプリ

スマートフォンさえあれば、バーチャル リアリティで体験できる写真を撮影できます。

Cardboard Cameraを App Store で

「Cardboard Camera」のレビューをチェック、カスタマー評価を比較、スクリーンショットを確認、詳細情報を入手。Cardboard Cameraをダウンロードして iPhone、iPad、iPod touch で利用。

 

360°パノラマといっても、要は画像なので、たいていjpegです。特定の拡張子やファイルの規格名がなさそうなので、正確な定義がよくわからないというのが現状です…。

まあ、とりあえず1番上の全天球型がVR Readyな360°パノラマ画像の規格だと仮定して進めていきます。

SteamVRで対応ソフトはないの?

当然あります、と言いたいのですが、探して試したものの何かが違う…。

VR Photo Viewer on Steam

View your Photosphere, Cardboard Camera, 360 degree panorama, and 3D stereoscopic photos in room scale virtual reality. Photos are loaded from your Google Photo collection or your local file system and displayed in full detail.

(サンプル画像だけが見られる無料版もあります。)

このVR Photo Viewerで対応しているフォーマットは上記の画像タイプ3=パノラマ型にあたるもののようです。

要はパノラマ画像を周囲に展開している形なので、上下方向は何もありませんでした。

このようなベーシックな展開方法なので、画像タイプ1=全天球型のものは対応していませんでした。

本当にこの手のソフトで対応しているのはないんでしょうか??

なにより、画像タイプ3と画像タイプ1の、それぞれの名前分けがほしい…。検索しにくい…。

さしあたりViveで見る方法

画像タイプ1=全天球型のものについては、現在手元で確認できている方法は、こちらのWebVRを利用したもの=ブラウザ経由になります。

  1. VR画像をシェアできるVRto.meにアカウントを作成して、画像(画像タイプ1のもの)をアップロード
  2. WebVRに対応しているChromeかFirefoxのNightlyをダウンロードして、VRモードを有効にしてから、VRto.meにアクセス
  3. 各画像をVRモードで表示させるとSteamVRがChromeまたはFirefoxと連携するので、ヘッドマウントディスプレイで見ることができる

VRto.me

Upload your cubemaps rended out from Vray or Octane and enjoy VR in any web-browser, cross platform


VRto.me以外にもVR画像をアップできるサービスがありますが、WebVRでうまく見られたのが今のところここだけでした。

WebVR – Bringing Virtual Reality to the Web

WebVR is an experimental JavaScript API that provides access to Virtual Reality devices, such as the Oculus Rift, HTC Vive, Samsung Gear VR, or Google Cardboard, in your browser.

ChromeまたはFirefoxのNightlyをダウンロードして設定するやり方は、このサイトに従ってやっていきます。

ちなみに、手元の環境だと、最初はChromeでうまく動作していたVRto.meとViveの連携ですが、昨日やったら動かなかったため、Firefoxに切り替えてやっています。

とはいえFirefoxでもたまに動作が不安定になるので、この手の開発バージョンを扱う場合は、エラー対応に慣れていないと試せないですね。

うまくいくとこんな感じでHTC Viveで見ることができます。(ロゴが入っているのは無料プランのため)

WebVRを利用すると、本来であればモバイル専用のVR画像を、PC経由でHTC ViveまたはOculus Riftでも見られるようになるので、環境が揃わない方は試してみるといいかもしれません。

VRと建築【機能検証】:3ds MaxからIrisVRへ

こんにちは、スタッフのsugiです。

散発的にVR関連の機能検証を投稿していきます。

レイスリーではモデリングソフトとしてメインで3ds Maxを使っているので、IrisVR ProspectにOBJ形式で読み込ませようと試みています。

IrisVR Prospect – One-Click 3D to VR Software

Architecture software to view Revit, SketchUp, and Rhino files in the Oculus Rift and HTC Vive. Make comfortable virtual reality content fast.

Iris VR Prospectは、現時点で建築VRの体験をするのに一番バランスがいいのではと思っています。

  • 入り口が広い
    • Rhino、Revit、SketchUpから直接データを読み込める
    • それ以外はOBJ形式で読み込める
  • 出口が広い
    • HTC ViveとOculus Riftの両方に対応している
    • モバイル向け(GearVRなど)パノラマ画像はIrisVR Scopeで対応
  • VR内で移動できる
    • その他、ちゃんとデータを管理していればレイヤー管理で表示・非表示、太陽光のシミュレーション(地球上のどこ基準かわかっていない…)、簡易的なマーク付け、スクリーンショットが使える

(Revitは連携できるのに3ds Maxができないというのが、将来の3ds Maxのポジションを暗示しているようで怖いです。)

3ds Maxからできるだけ労力をかけずにIrisVRに反映させたい、というのがレイスリーで考えているワークフローのひとつです。

しかし、なぜだか手元の環境だとOBJ形式でIrisVRに読み込みができません。どんなに単純なモデルを使っても同じです。

IrisPipe failed with return code 3221226505

エラーコードは出ていますが、詳細が出てこない状況です。

  • Windows 10 Pro
  • 3ds Max 2017 SP3
  • IrisVR Prospect Pro 1.1.0

ちなみに、3ds Maxからの書き出しについては公式から以下の2つの記事が出ています。若干パラメータが違いますが、どちらでも同じ結果です。

エラーはC++かNode.js(Electron)の関連かなと思ったのですが、経験上、こういう根本的なエラーに見える場合は大抵、入り口の初歩的なところに原因があるので、重い腰をあげて地道に調べ始めました。

コミュニティのQ&Aにも、近いものがあったのですが、参考にはならなさそうでした。)

調べた結果、直接の原因はわかりました。

3ds Maxから書き出したOBJファイルをエディタで編集し、接頭辞が「o」の行を消すとちゃんとIrisVRに読み込まれます。

例えばSublimeで一括コメントアウト

しかし、手元の複雑なOBJデータは、「o」の行を消すとそもそもモデリングが消えて真っ黒な平面になってしまうので、根本解決しているとは言い難い状況です。(簡単なモデルだと表示されるので、さらに検証が必要。)

そもそもOBJ形式で「o」はじまりの行は何を意味するのか。

公式風のドキュメントによれば、Groupingにおけるobject nameになっており、取り立てて害になるとは思えません。

あえて言えば、3ds Maxから書き出すと、

g objectHoge
o objectHoge

というように、どうやら必ずg(group name)と並んで出てくるっぽいようです(3ds Max側でグルーピングをしていたら、g:oが1:Nの階層構造になるかもしれません)。

一方で、SketchUpからOBJを書き出すとgの行しかないように見えました。

残念なことに今わかっているのはここまでで、

  • 「o」の行の実質的な役割は?
  • 手元の複雑な3ds Maxデータから「o」行を消すとなぜ表示されなくなるのか?
  • この問題が解決したとして、3ds MaxからIrisVRへのデータ受け渡しはどれくらい使えるのか?(特にマテリアル関係)

という課題がまだあります。

「o」問題は、ある程度道筋が見えたらコミュニティに投稿しようかなと思います。

なお、OBJ形式でIrisVRに渡せないので、ワークアラウンドとしては、3ds Maxからいったん3ds形式でエクスポートして、SketchUpに読み込ませてからIrisVRに渡すというワークフローがあります。マテリアルの貼り直しが面倒で困っています…。

VRと建築(3):VR内のインタラクション

こんにちは、スタッフのsugiです。

第2回のとおり、VR内の編集が設計やBtoB向けのマニアックでヘビーなコアユーザー向けの機能になる一方で、エンドユーザーよりのカジュアルなインタラクション一般があります。

建築関連で言えば、模様替えをする、構造にかかわらない装飾的な部分の形状を変える、など予め決められた中のアクションをユーザーがおこない、それをVR内に反映するということです。

あらかじめアクションを限定できれば開発段階で仕込めるので、なんでもOKな編集よりは随分とハードルが低くなります。

ただ現段階では、VR以前に、そのようなインタラクションを仕込んでいる汎用的なソフトはないという認識です。

このケースではおそらく、建築的に意味のあるオブジェクトの集合を扱う方がやりやすそうなので、BIMの流れで、そのままVRまでつなげようという試みも当然あります。

Autodesk Live Design

3D ゲーム エンジンとデザイン ビジュアライゼーション | Stingray | オートデスク

Stingray はゲーム開発、リアルタイム レンダリング、バーチャル リアリティ、デザイン ビジュアライゼーションを可能にする 3D ゲーム エンジンです。今すぐ購入して最新バージョンをオンラインでダウンロードしてください。

Stingrayでアクションを仕込んだデモ(57:58~)

ただ、これも3ds MaxとStingrayのデータのやり取りがFBXベースのせいか、やってみたところMax側でエクスポート用に不可逆的な編集をしなければいけないケースがあるなど、まだこれからのようです。

  • モディファイヤの扱い(想定した形状や座標でなくなる場合がある)
  • グループ化の扱い(エクスポートエラーになったり、表示がおかしくなる場合がある)
  • マテリアルの扱い(Maxで貼った通りのものにならない場合がある)
  • インスタンスの扱い(インスタンスがかかったままだと、表示がおかしくなる場合がある)

などでうまくいかないケースがあり、詳細は機能検証が必要でした。

個人的には、AutodeskはStingrayを完全に建築に振り切ったものとしてRevitか3ds Maxと統合してくれるとありがたいなと思います(今のままだと出口がはっきりしない中途半端なゲームエンジンという印象が拭えないです)。

Autodeskの新型ゲームエンジン「Stingray」とは一体何なのか? 新ゲームエンジンついに正式版リリース

サブスクリプションモデルはバージョン毎の人気不人気によるセールス差異を減らし、年間セールスを安定させる。一方で、かなり高額な部類の永久ライセンス収入が来年からは入ってこなくなる。この状況下で、おそらくAutodeskは「Maya LT」の販売である程度カバーしたいのだ。前述のとおり「Maya …

BIMの先?

VRとのつなぎ込み以前の課題で、BIMが進化するのはいいことなのですが、そもそも「誰がためのデザインか」という話があり、設計者や施主など関わる人それぞれが使いやすく満足する形に到達するには、まだ模索が必要な気がします。

一般に設計・開発者視点だと「なんでもできます」がスタートになり、結果ソフトにあらゆるものを盛り込む傾向が出てきますが、消費者レベルに広げるには機能のほどよい限定と使いやすいUIが必須です。

昔のWindowsがそんなてんこ盛りな感じで、Appleが一気に台頭した理由のひとつがエンドユーザー向けの総合的な「デザイン」だったと理解しています。

建築のソフトはまだ作り手視点で「なんでもできます」の訴求にとどまっていて、ともするとERPのような巨大ソフトになりそうな気もします。

VR含めて建築が一般に広く開かれるようになるには時間がかかりそうです。

前回:VRと建築(2):VR内の編集作業

次回:VRと建築(4):VRがゴールではない

VRと建築(2):VR内の編集作業

こんにちは、スタッフのsugiです。

VRで今できることはほとんどが「見る」ことに限られますが、次の段階として一つあるのが「編集」になります。

市販化はまだのようですが、VR内で地形を作成したり、3Dオブジェクトをインポートして置いたりするソフト(DVERSE Inc.のSYMMETRY)が開発されているようです。

一言で言うと、LumionのVR版というイメージです。

日本人によるベンチャーで、まだシード~シリーズAくらいの規模のようなので、これからに期待です(B2B的なソフトで市場規模が限られる気がするので、まだ先のビジョンがあるのだろうと勝手に思っています)。

SYMMETRY | VR Architectural Design Software

Imagination and Virtual Reality In SYMMETRY.

なお、建築専用ではなく、ゲーム開発用であれば、VR内の編集はすでに一般公開が始まっています。(Unreal EngineのVR Editorや、もうすぐ公開?のUnityのEditor VR)

アンリアル エンジン VR エディタ

VR 専用のインタラクションを備えたエディタ ツールセットの機能を活用して、仮想現実環境でワールドをビルドする

Unity、360度動画の再生やVR内制作ツール「Editor VR」などを発表 | Mogura VR

ロサンゼルスで11月1日から行われたUnity開発者イベント「Unite 2016」の1日目、Unity Technologiesは同社の提供するゲームエンジンUnityのアップデートを発表しました。 今回のアップデートには、360度映像用の新ビデオプレイヤー、「Ediror VR」の実装、Google Daydreamの正式サポートなどが含まれます。 …

なので、あらかじめ設定した空間に、あらかじめ用意した家具オブジェクトを置くぐらいのことであれば現在もできます。

Unreal Engineの表現能力が高いので、きちんとやるとここまでできるようです。

とはいえVR Editorはソースコードからビルドする段階なので、まだまだベータ版の開発段階です。

また、VRフレンドリーなUIが未開発で、VR内の細かい作業がキツイというハード側の問題も普及の大きな妨げになっていると思います。

特別な理由がない限り、編集は慣れたパソコンとソフトで行い、調整と確認をVR内でやるぐらいが現実的といえます。

言い換えると、VRは、設計者や施主が脳内で考えた変更をいかに速く・正確に反映できるかという、設計~完成までのPDCAサイクルに寄与する一手段と考えておくのが良さそうです。

 

前回:VRと建築(1):今実現していること

次回:VRと建築(3):VR内のインタラクション

VRと建築(1):今実現していること

こんにちは、スタッフのsugiです。

レイスリーでもVRに取り組みはじめていますが、一般にVRはまだゲーム分野が先行していて、その他の分野はこれからという状況です。

建築の分野でもVRの活用が期待されていますが、まだまだ初期段階です。

将来は別のワークフローになる気がしますが、現時点でVRにもっていくためのスタート地点は、今使っている3D CGソフト(3ds Max、Revit、Rhino、SketchUpなど)およびレンダラー(V-Rayなど)になります。

現在、そのデータを活用してできることはだいたい以下のとおりです。

  • 3D CGソフトやレンダリングソフトから360度パノラマ画像を書き出し、ヘッドマウントディスプレイ(HTC ViveやOculus Riftだけでなく、Gear VRやGoogle CardboardなどのモバイルVRも含む)で固定地点からのパノラマビューを見る
  • 3D CGソフトのデータを直接使うか、OBJなどの方式で書き出し、専用VRソフトで移動したりする

Sketchfab – Your 3D content online and in VR.

A community of over half a million creators contributing over a million models. The world’s largest platform to publish, share & discover 3D online and in VR.

VRto.me

Upload your cubemaps rended out from Vray or Octane and enjoy VR in any web-browser, cross platform

InsiteVR

InsiteVR – Easily create virtual reality visualizations with models from Sketchup, Blender, Rhino, Revit, or any other 3D modeling software.

Virtual Reality for Architecture, Engineering, Design

Convert and view 3D SketchUp, Revit and BIM models into Virtual Reality with just one click. Professional apps for the Oculus Rift and other VR hardware.

ファイルの互換性、ワークフローの柔軟性・簡便性、表現力などを勘案すると、可能性は大きいが今できることは限定的、というVR全般のトレンドと同じです。

特にファイルの互換性は制約が多く、送り元ソフトでの編集内容が送り先ソフトで正しく反映されないことがしょっちゅうあり、3D CGソフト内のイメージ通りにVR内で再現するのは意外とハードルが高いのが現実です。

よって、事業や業務レベルで、限られた時間内に一定の品質と量を担保して成果物とするには、自社内の独自スクリプトや独自ソフトが必要なレベルだと思います。

言い換えると、先進的な取り組みにコストを割けるところでないと、ビジネスとしての参入はまだ難しいです。

 

次回:VRと建築(2):VR内の編集作業

VRはじめました

こんにちは、スタッフのsugiです。

レイスリーには昨年からHTC Viveが導入されています。

世間は去年が「VR元年」でしたが、そろそろいろいろなツールが揃い始めてきたので、レイスリーでは今年頭から本格的に取扱をはじめています。

HTC Vive

HTC Vive

 

これから何回かにわたって、思ったところなどを書いていきたいと思います。

看板設置!!

kaoruです

今までの看板がかなり老朽化してしまっていたのでリニューアルしていました

新しいレイスリーの顔がついに完成です!

清里の森の看板たちに晴れて仲間入りを果たしました

年内に設置できてよかったです

看板の設置がこんなにも大変でダイナミックだとは思いませんでした・・・

 

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